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執筆者:北 タグ: デザイナーアーティスト

「イラスト部Pro」を紹介します

こんにちは。
デザイナーの北です。
今回は私が社内で運営する「イラスト部Pro」のことをお話しようと思います。

イラスト部Proとは

イラスト部Proというのは、月に1回出されるお題にそってイラストを描いて投稿するという、業務外でやっている活動です。
「描いたことのないものを描いてみよう」を大きなテーマとして、「クラゲ」「重機」「炎」など、普段はなかなか描かないけどちょっと描いてみたくなるようなお題に挑戦してきました。

イラスト部Proをはじめた理由

申し遅れましたが私は社歴20年以上でして、今でも現場でデザイン画を描いたりデータを作ったりと若いスタッフと共に頑張っているのですが、同時に彼らを指導し育てることも私の大切な使命なんです。
そんな立場の私が運営するからには、投稿してくれた人がちゃんとスキルアップできる、そんな場にしようという思いが強くありました。
そこで考えたのが、「描いたことのないものを描いてみよう」をテーマに毎回のお題を出していこう、というものでした。
そう考えたのにはもちろん理由があります。
過去のゲーム開発で、私は乗り物のデザインを担当する機会がありました。
その乗り物のうちの一つに、「スクラップ工場から部品をかき集めて作ったような、エンジンむき出しの無骨で重そうな見た目にしてほしい」という要望がありました。
当時の私はメカの絵が苦手でそもそもメカに興味がなく、その要望は私にとって非常に難易度の高いものでした。
私はそのデザインを描くために古本屋でバイクの雑誌やエンジンの構造が見られる図鑑を買ってきて参考にしたり(インターネットが普及していなかった頃です)、車関係に詳しい人にデザイン画を見てもらって意見を聞いたりと、要望を満たせるデザインを描くのに悪戦苦闘しました。
それがあって以降、私は明らかにメカを描くことに対して抵抗が減り、デザインの案出しをするときにも必要であればメカの絵を描くようになりました。
この例以外にも、自分が描いたことがないものを描いたときや苦手なものを描いたとき、グンとワンランク絵の腕が上がったなと実感できる経験をいくつもしてきました。
これを他のデザイナーたちにも経験してほしい。
「描いたことのないものを描いてみよう」というのは、そんな私の経験をもとに考えたテーマなのです。
参加するだけで絵が上手くなる!それがイラスト部Pro。
楽しいだけじゃなく、画力を向上させるという目的をはっきり掲げているところが「Pro」と付けた理由です。

イラスト部Proをやってみて

過去にもイラストを投稿するという活動はいくつもありました。
最近では「週一!イラスト部」というのがあり、気軽に投稿できる楽しい活動でした。
それと比べて、イラスト部Proはやはり真面目な目的を掲げているだけあって、予想通りではありますが少し気軽さは減り、投稿者の数は以前よりも少なくなってしまいました。
ですが!その分!予想以上にクオリティの高いイラストが投稿される結果となりました。
これは本当に嬉しい予想外でした。
参加者同士でお金を出し合って画集を作ろうかというような話も出ているくらいです。
(販売はしませんよ)
すべてのイラストをお見せできないのが残念ですが、少しだけここに掲載させていただきます。

イラスト部Proの今後

イラスト部Proは1年という節目をもって一旦区切りとしました。
今後、運営に対する意見を募集し改善を加え、より良い形でまたイラスト部Proを再開できたらと思っています。
これをご覧くださっている方でデザインに興味がある方は、「描いたことのないものを描いてみよう」にぜひ挑戦してみてください。
きっと何か得られるものがあると思います。