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仕事内容
執筆者:海次郎 タグ: デザイナー

『星のカービィ ディスカバリー』の仕事 キャラクターデザイン編

© HAL Laboratory, Inc. / Nintendo

こんにちは!入社3年目のデザイナーの海次郎です!

今回のブログは、本日3月25日に発売となりました、Nintendo Switchソフト『星のカービィ ディスカバリー』における、キャラクターデザインの仕事紹介をさせていただきます。

さっそくですが、キャラクターデザインについてお話しします!
まず、『星のカービィ ディスカバリー』において、キャラクター制作を担当するデザイナーは、ハル研内で「キャラクターアーティスト」と呼ばれています。
私もそのキャラクターアーティストの1人です。

では、キャラクターアーティストは、キャラクターデザインだけをしているのか、というと、そういうわけではありません。
今回はキャラクターアーティストがやっていた仕事をいくつかご紹介します!

★キャラクター作成:
 プレイヤーが操作するキャラクターや敵キャラクターのデザインや3Dモデルを作成します。
★ギミック作成:
 プレイヤーが干渉することで動作するスイッチや、攻撃すると壊れる木箱といった、ステージ上の仕掛け(ハル研ではギミックと呼んでいます)などのデザインや3Dモデルを作成します。
★エフェクト作成:
 口から吐く炎や、ジャンプをした時に出る煙などのエフェクトを作成します。
★デモシーン作成:
 『ディスカバリー』の1stトレーラーでいうと、例えばカービィが砂浜に倒れているシーンがデモシーンになります。そういった動画的な部分のカメラの動きや絵コンテを作成します。

というように、ハル研では「キャラクターアーティスト」という1つの枠の中で、キャラクター、ギミック、エフェクトなど、いろんな要素を担当します。
キャラクターデザインもまた、その中の1つの要素というわけです!
そして、キャラクターデザインを含めた、1つ1つの要素を組み合わせてゲームを作っていくことになります。

© HAL Laboratory, Inc. / Nintendo

次に!
いろんな要素を組み合わせてゲームを作るということを踏まえて、キャラクターデザインの進め方をご紹介します!

キャラクターデザインをし始める時には、まず、ディレクターやゲームデザイナーが用意した「仕様書」というものを確認します。
この仕様書には、「水面に出る敵」「攻撃をくらわない敵」「毒を吐いてくる敵」などゲームの遊びに関わる、キャラクターの設定が書かれています。
この仕様書に合わせてどれだけいいデザインを作れるか、そして、仕様書の内容を守りつつもさらにアイディアを膨らませて、いかに魅力的なキャラクターを作れるかが、キャラクターアーティストの腕の見せ所です!(がんばるぞ!)

例えば、仕様書に「ダメージを受けない無敵の敵」と書いてあった場合、キャラクターアーティストは仕様書に合わせて、どうしたら無敵に見えるのか、ということを考えていきます。

「質感はふわふわと柔らかそうな感じよりは、岩や鉄っぽいと硬そうで攻撃が効かなそうに見えて鉄よさそうだな。色は少し暗い方が硬そうに見えるかな。シルエットはずっしりさせると良さそう、でも細いシルエットでも無敵って表現できないかな……」

というような感じで考えていくのですが、この時、デザインに理由を持って考えることが大事になってきます。
なにかしら理由があると、ディレクターなどに説明する時にデザインの正当性や必要性が説明しやすくなるんです。

そして、その考えをデザイン画として描いていくのですが、いろいろとデザインを考えている途中に、ふと、
「たしか、ステージに配置されているギミックで、攻撃すると壊れる岩のブロックがあったなぁ」
と思い出します。
と、なると……

「この敵を岩のような見た目にすると、壊れる岩ブロックの印象と似てしまって、プレイヤーがこの敵に出会った時に、攻撃すると壊れたり、ダメージを与えることができるように見えるかもしれない。それなら、無理に岩に寄せるよりは、鉄っぽい方が良いかな……。でも、壊れる岩ブロックと全然違う色にすれば混同することはなくなるかも……」

などと、ギミックを考慮した新たな考えが出てきます。
キャラクターデザインという作業では、ゲーム上で要素が組み合わさって起きそうな問題を考慮しつつ、プレイヤーが理不尽に感じないように作業することも大事なんです。

そんなふうに考えながらデザイン案を増やしていき、キャラクターとして魅力的な見た目になっているか、カービィの世界に合った見た目になっているかなどの観点を加えて、よりよいデザインへと成長させていきます!

そして、何度もゲームデザイナーやアートディレクターなどの監修を受け、相談を重ねて……
「よしっ、このデザインでゲームに入れてみよう!」
となって、1つのキャラクターデザインができあがります!!
うれしいですね。(よかったよかった)

『星のカービィ ディスカバリー』は、キャラクターデザインをはじめ、背景やUI、サウンドなどなど、たくさんの人が作成した1つ1つの要素を組み合わせて作られたゲームだと思います。
どの要素もゲームにとって大事でなくてはならないものです。

その要素の1つとして、自分がデザインしたキャラクターがゲームの中で動いて、コントローラーを操作して触れ合って、楽しいと感じる。そして、それをゲームとして世界中のみなさんに遊んでいただける。
こうした体験ができるということは、ゲーム作りをしていてとてもやりがいを感じて、うれしいと思える瞬間です。わくわくですね。

……はい。すこしではありますが、キャラクターデザインの仕事について紹介しました。
ゲームでキャラクターを見た時には、「このキャラクターはどんなことを考えて作られたキャラクターなのかなぁ」と思っていただけると、キャラクター自身も喜ぶかなと思います。
ちなみに、私が担当したキャラクターは、カービィに食いつこうとするワニのような敵や、小さなビルの欠片を背負った子亀のような敵、そして……ストーリーの終盤に待ち受けるラスボス……!? などなど、どれも全力で作りましたので、『ディスカバリー』をプレイして、ぜひこれらのキャラクターと触れあっていただけるとうれしいです!

これからも、ゲームを遊んでくださるみなさんに、楽しく触れ合っていただけるキャラクターを作っていきたいと思いますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

『星のカービィ ディスカバリー』公式サイト