みなさん、こんにちは!
プロデューサーの岡田です。
このブログに登場するのは、ひさしぶりですね。
本日は、カービィカフェのサントラシリーズ第3弾となるCD『サウンド・オブ・カービィカフェ – Jazz Style -』とアナログレコード(LP)『サウンド・オブ・カービィカフェ – Jazz Style Selection -』のカービィカフェ先行発売日です!
ということで、本製品のプロデューサーの仕事について、ほんの一部をお話させていただきます。
プロデューサーの主な役割は、どのような商品コンセプトにするのかといった企画立案や予算の計画、スケジュールやチーム体制はどうするのか、といった、いわゆる外堀を固めるところから始まります。
ゲーム開発では、企画立案や仕様作成はディレクターが担当することが多いですが、今回のような小規模の商品企画や仕様・設計は、プロデューサーである私が担当し、選曲や楽曲構成・監修、アレンジの方向性などのコンテンツの中身は「星のカービィ」シリーズのゼネラルディレクターである熊崎が担当しています。
まず、本企画のきっかけは、熊崎との会話から始まりました。前作の『サウンド・オブ・カービィカフェ2』から5年も経ち、カービィカフェのメニューがゲームの最新作の発売にあわせてアップデートされているのだから、音楽も新作を追加できるといいよね、と……。
そうは言っても、簡単に企画が実現できるわけではありません。
主たる業務がゲーム開発である社内のサウンドスタッフのリソースが確保できるのか…、「サウンド・オブ・カービィカフェ」シリーズの第3弾として制作するにふさわしい魅力的な商品になり得るのか…など、様々な角度から企画の内容と実現性を吟味しなければいけません。
チーム体制については、今回、社内のサウンドスタッフがフル稼働で楽曲を制作することが難しかったため、外部の作・編曲家の小見山優子さんにアレンジを依頼させていただくことで企画実現の糸口をつかみました。小見山さんは、「星のカービィ」シリーズのゲームはもちろん、カービィカフェやグッズなどのこともよくご存じのとてもカービィ愛にあふれた方で、今回のジャズアレンジの要になってくださっていると思います。
どの曲もとても素敵なアレンジに仕上げてくださっていますので、ぜひお聴きいただければと思います!
また、商品のコンセプトにおいては「ジャズ」と「アナログレコード」をテーマに設定しました。
「サウンド・オブ・カービィカフェ」シリーズは、もともと、カービィカフェの空間とそこで過ごした時間が”かけがえのない体験”として、いつまでも記憶に残り続けて欲しい、という思いで制作したもので、私がゲーム開発の仕事からプロデュースの仕事に転換することになった思い入れのあるシリーズでもあります。
だからこそ、第3弾を制作するといっても、ゲームシリーズの最新作のアレンジを収録するだけでは物足りないと感じ、何か新しいチャレンジをしたいと考えていました。
そこで、辿り着いた答えが「アナログレコード」でした。
企画の検討当時、とあるご縁で、専用のスタジオでアナログレコードを試聴させていただく機会があったのですが、アナログレコードに針が触れることで音が鳴る瞬間というのは、理屈ではわかっていながらも何とも言い難い驚きがありました。
デジタル配信が主流の現代において、こういったアナログ環境で音楽を楽しむというのは珍しいことですし、時代に逆行しているような感覚かもしれません。
ですが、料理の味、店内の装飾、そして音楽……と、五感を使ってカービィの世界に浸ることができる「カービィカフェ」という空間だからこそ、「アナログレコードの音楽を聴く」という体験がマッチするんじゃないかなと考えたわけです。
その後、ゼネラルディレクターの熊崎とも擦り合わせを行い、「アナログレコード」に沿うテーマとして「ジャズ」というキーワードが決まり、本企画の骨子が固まりました。
プロジェクト始動後は、制作の全体統括として製品やデザイン、プロモーションといった様々なセクションのディレクションにも関わっていくわけですが……これ以上、書くと終わらないので、このあたりにしておきます……。
デザインや楽曲に関しては、また別のスタッフのブログをどうぞお楽しみ!
最後に。「プロデューサー」という職種は多岐にわたるスキルが必要となる仕事ですが、何よりも大事なのが「○○を成し遂げたいというクリエイティブな強い気持ち」と、「その気持ちに見合った行動力」なのかなと考えています。
もし、このブログを読んで、少しでもハル研の仕事や「プロデューサー」という職種に興味を持っていただければうれしいです。
また、よりたくさんのお客様にカービィカフェの音楽をお届けできるように、『サウンド・オブ・カービィカフェ – Jazz Style -』、『サウンド・オブ・カービィカフェ – Jazz Style Selection -』の一般発売の検討もしておりますので、発表まで今しばらくお待ちいただけますと幸いです!
それでは!