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執筆者:A タグ: ゲームデザイナー

新人研修2025を振り返って ゲームデザイナー編

グループワーク研修の様子

初めまして、新人ゲームデザイナーのAです。
今回は、ゲームデザイナーから見た新人研修についてご紹介します。

グループワーク研修へ向けた技術研修

技術研修では、約1か月半かけて必要な知識を職種ごとに分かれて学んでいきます。
ゲームデザイナーの技術研修として、大きなものは2つあります。
1つが地形や敵の配置を考えてステージを作る、レベルデザインの実践。
もう1つがグループワーク研修で制作することになる、ミニゲーム企画の検討です。

企画の検討では、ゲームのアイデアをとにかくたくさん書き、その中から特に面白くなりそうなものを選びます。
まずは8つほどに候補を絞り込み、それぞれのゲームがより面白くなるように深堀りしていきました。
そして最後には1つを選び抜き、そのゲームを企画書にまとめていきました。

終盤では、まとめた企画書をゲームデザイナーの先輩方に向けてプレゼンする機会がありました。
実際に開発現場で活躍されている大先輩方に監修していただき、自分では考え付かなかったような指摘をいただけて大変参考になりました。
いただいたフィードバックを踏まえ、今回は思い切って企画を新たに考え直そうと決断。
グループワーク研修は開始間近で、企画書をまとめる必要もあるため、時間に余裕はありませんでしたが、前回より面白いゲームにするためギリギリまで案を出し続け、最後の最後に出た納得のいく案をブラッシュアップし、なんとか企画として完成させることができました。

学びと実践のグループワーク研修

グループワーク研修では、技術研修でまとめた企画をもとに、デザイナーとプログラマーも合わせた同期全員で1つのゲームを作っていきます。
企画立案は終わりましたが、ここからもゲームデザイナーの仕事は盛りだくさんです。
ゲームをより面白くするアイデア出し、仕様書の作成、ステージの制作など、技術研修で学んだことの実践に近いものもあれば、各成果物の監修や、チームでのリーダーシップなど、グループワークでしか学べないこともありました。

まず行うのは仕様書の作成です。
ゲームデザイナーが考えていることをチームメンバーに伝えるためには、ゲームの設計図となる仕様書が必要になります。
チームメンバーは仕様書をもとに作業することになるため、誤解なく伝わるよう、画像や絵コンテなどを差し込み、わかりやすく書くことを意識しました。
しかし、一発で伝わるものを書くのは難しいため、話し合って認識をすり合わせたり、新たに書き加えたり、適切な内容に書き換えたりすることもありました。

制作が進行していくにつれ、各メンバーから上がってきた成果物を監修することが増えていきます。
キャラクターや地形などが意図した動作になっているか、背景やUIの見た目は適切かなどをチェックし、必要に応じて修正をお願いしていきます。
時には、担当者が渾身の出来だと感じているものに修正をお願いすることや、取り掛かってもらっていた仕様を泣く泣く切り捨てることもありました。
申し訳ないと遠慮する気持ちをぐっと抑え、「ゲームをよりよくするために必要」なのだと自分も相手も納得できるように監修を行っていきました。
熱意あふれるメンバーたちは修正の対応も早く、仕様の提案なども積極的にしてくれたので、一緒にゲームを作る中で非常に心強く感じていました。
細部までこだわり、ゲームの完成までこぎつけたときには、達成感もひとしおでした。

グループワーク研修の様子

グループワークで苦労したことの一つに仕事の管理があります。
ディレクターとしての自分自身で完結する仕事であるアイデア出しやステージの作成などを行っていく必要がありつつも、他のメンバーからの監修の依頼や仕様の確認などが挟まるため、まとまった時間を取ることができず、目の前の仕事に手一杯になってしまうことがよくありました。
その度に、数々のゲームを作ってきたディレクターさん達の計り知れない苦労を想像し、そのすごさを感じていました。

グループワーク研修の最後には、完成したゲームの発表会を山梨開発センターと東京開発センターそれぞれにて行い、たくさんの先輩方に自分たちの作ったゲームを遊んでいただきました。
声を出しながらわいわいと遊んでくださったり、何度も繰り返し遊んでハイスコアやゲーム内の実績の達成を目指してくださったりと、みなさんが楽しまれている様子を見ることができ、とてもうれしかったです。

発表後にはアンケートで、さまざまな意見や感想をいただきました。
好意的な反応は励みに、疑問や指摘などは参考になりました。
先輩方の温かさや、これからの仕事へ向けての学びなど、グループワーク研修で得られた経験はとても大きかったと感じます。

あっという間の新人研修でしたが、非常に多くのことを学ぶことができました。
これから先、プロの一員として作っていくゲームは、チームの規模も、ゲームの規模も、お客さんの規模も、何もかもが桁違いです。
その中でゲーム作りに携わることには、プレッシャーもありますが、とてもやりがいを感じています。
まだまだ未熟ですが、これからも学び続け、人々を夢中にさせるゲームを作っていけるよう、頑張りたいと思います!