2019.2.14 RELEASE

Nintendo Switchソフト『星のカービィ スターアライズ』のオリジナルサウンドトラックが…ついに発売!!冒険のはじまりから、無料アップデート第3弾の楽曲まで、ゲームに収録された233曲をまるごとぎゅっと詰め込んだ、大ボリュームの6枚組CDボックス!

What's NEW

収録楽曲

DISC1
1-01 ティンクル☆スターズ
1-02 Let's Make Friends♡
1-03 セレクトリンク
1-04 ほうかいの おひるねタイム
1-05 へいわなくに プププランド
1-06 グリーングリーティング
1-07 ドーナツドーム
1-08 ハニーヒル
1-09 おしらせします!
1-10 フレンズナゾトキ
1-11 無敵
1-12 レアイラストピース
1-13 友ときずなの戦い
1-14 GREEN GREENS(星のカービィ)
1-15 エントランス(カービィのすいこみ大作戦)
1-16 やきいもシューティング(星のカービィ)
1-17 ボスのテーマ(カービィのすいこみ大作戦)
1-18 ゆうかんなるものたちへ
1-19 むさぼりの王
1-20 マッチョ オブ デデデ
1-21 カービィダンス/ロング
1-22 いきなりハッピーエンディング
1-23 そうはとんやが…
1-24 エンドアイキャッチ!
1-25 シークレットエリア:HAL部屋(デデデ大王のデデデでデンZ)
1-26 きせきの星 ポップスター
1-27 フレンズフィールド
1-28 リーフリゾート
1-29 エコーズエッジ
1-30 ネイキッドナチュレ
1-31 ベジタブルバレー(星のカービィ 夢の泉デラックス)
1-32 オレンジオーシャン(星のカービィ 夢の泉デラックス)
1-33 VS. メカデデデ:ピンチ(カービィボウル)
1-34 クラウディパーク(星のカービィ2)
1-35 レッドキャニオン:ステージセレクト(星のカービィ2)
1-36 地底の木々エリア(星のカービィ スーパーデラックス)
1-37 VS. グリル(カービィのきらきらきっず)
1-38 セイントスクエアーズ
1-39 ティンクル☆トラベラー
1-40 岩ぺきにふく
1-41 ここうひびく口ぶえ
1-42 友と交わるその剣の音
DISC2
2-01 ふりふり!きこりきょうそう
2-02 ログハウスつくろう
2-03 ギャラクティックホームラン王
2-04 ギャラクシーのかなたまで
2-05 けっかはっぴょう
2-06 がんばった!
2-07 おめでとう!!
2-08 ざんねん
2-09 暗黒ようさいジャマハルダ!
2-10 ぺんぺん草も生えぬ地へ
2-11 まくへきの風
2-12 ジャマハルダアドベンチャー
2-13 メモリアルフェス
2-14 はじめてのジャマハローア
2-15 Prayer song to God
2-16 …ジャマサラーバ
2-17 アイスバーグ(星のカービィ3)
2-18 VS. ダークマター(星のカービィ3)
2-19 真 コロシアムの戦い(星のカービィ ウルトラスーパーデラックス)
2-20 コレカラスター(星のカービィ64)
2-21 ミラクルマター(星のカービィ64)
2-22 VS. ドロッチェ団(星のカービィ 参上!ドロッチェ団)
2-23 あやしい地下(星のカービィ 参上!ドロッチェ団)
2-24 黒い鏡(みんなで!カービィハンターズZ)
2-25 クラッコ(タッチ!カービィ)
2-26 フレンズゴール!
2-27 ゴールゲーム
2-28 カービィダンス/ショート
2-29 イラストリザルト
2-30 ドリームじつげん!
2-31 夢をかなえるしんでん
2-32 いかりのジャマッデム
2-33 ジャマサラーバッ!
2-34 信じられる友がいる
2-35 いだいなるハイネス様のために
2-36 忘らるる閃光のライトニング
2-37 ヤラレ
2-38 ゲームオーバー(カービィのすいこみ大作戦)
2-39 コンティニュー(星のカービィ Wii)
2-40 ジャマサラーバァ
2-41 友ときずなの戦い2
2-42 優しさに染まるストリート
DISC3
3-01 遥か、きらめきの勇者たち
3-02 フォルアースに吹く風
3-03 ナゾトキ銀河
3-04 ミスティーンオーシャン
3-05 ポッカラ大迷宮
3-06 ヒャッコル寒冷地
3-07 ぼうけんのはじまり(星のカービィ Wii)
3-08 アンダーワールド(星のカービィ Wii)
3-09 アナザーディメンション(星のカービィ Wii)
3-10 VS. アイアンカワサキ(星のカービィ Wii)
3-11 もっとチャレンジステージ(星のカービィ 20周年スペシャルコレクション)
3-12 奥からゴロリン不思議岩(星のカービィ トリプルデラックス)
3-13 美の監獄(星のカービィ トリプルデラックス)
3-14 とびだせ!奥へ手前へボスバトル(デデデ大王のデデデでデンZ)
3-15 大スイッチぜんぶおし!
3-16 古代の塔ピサーシャ
3-17 新星ドルムアーツ
3-18 戦闘力測定プログラム(星のカービィ ロボボプラネット)
3-19 伝導電磁式三連砲:D.D.D.(星のカービィ ロボボプラネット)
3-20 アウトロウドライバー(星のカービィ ロボボプラネット)
3-21 遥か、冒険の旅の果てに
3-22 新モードオープン!
3-23 タイトル(星のカービィ)
3-24 グラスランド(1)(星のカービィ3)
3-25 コロシアムの戦い(星のカービィ トリプルデラックス)
3-26 スタッフ(星のカービィ64)
3-27 ドロッチェ団のテーマ(星のカービィ 参上!ドロッチェ団)
3-28 支配してアゲルヨォ(星のカービィ Wii)
3-29 きせきの1つ(星のカービィ トリプルデラックス)
3-30 VS. スタードリーム(星のカービィ ロボボプラネット)
3-31 フレンズ ホリデイズ
3-32 星空のいたずらパニック
3-33 ゆめをかなえに しゅっぱつ!
3-34 影なる共闘
3-35 ココロノスガタ
3-36 虫ケラが鳴くロカビリー
3-37 ブレイクタイム・ブレイクダウン
DISC4
4-01 彼方、光さえ届かぬ場所へ
4-02 夢と新緑の残痕地
4-03 拝道
4-04 拝殿
4-05 拝白の神司
4-06 傀儡奉納
4-07 La Follia d'amore
4-08 拝伏の神司
4-09 拝納祭
4-10 序奏:星の絶海へ
4-11 組曲:星羅征く旅人 第一楽章:星砕きの戯れ~第二楽章:胚子の器~第三楽章:哀と渾天の翼~第四楽章:生誕の希望
4-12 先触のエンデ
4-13 あの星の友だちみんなが、ついているからだ!
4-14 ファイナルエピソードアタック!!
4-15 ラストフレンズ
4-16 ずっと、君を見ていると。
4-17 おためしスター
4-18 あしたはあしたのだいけっせん(カービィのすいこみ大作戦)
4-19 裏 コルクボード(星のカービィ ウルトラスーパーデラックス)
4-20 必殺!スーパー能力(星のカービィ Wii)
4-21 全てすいこめ!ビッグバン(星のカービィ トリプルデラックス)
4-22 桃球発進!ロボボアーマー(星のカービィ ロボボプラネット)
4-23 ぼうけんのはじまり/amiibo スペシャル ver.(カービィのすいこみ大作戦)
4-24 プレッシャーパニック(星のカービィ Wii)
4-25 タイトル(星のカービィ2)
4-26 銀河にねがいを(星のカービィ スーパーデラックス)
4-27 リップルフィールド:ステージセレクト(星のカービィ3)
4-28 ポップスター:ステージセレクト/スターアライズ アレンジ ver.
4-29 スタートステージ/スターアライズ アレンジ ver.
4-30 参上!ドロッチェ団:タイトル/スターアライズ アレンジ ver.
4-31 4人の仲間と:クッキーカントリー/スターアライズ アレンジ ver.
4-32 あやつりの魔術師タランザ/スターアライズ アレンジ ver.
4-33 銀河に名立たるハルトマン/スターアライズ アレンジ ver.
4-34 暗黒ようさいジャマハルダ!/スターアライズ アレンジ ver.
4-35 フレンズとせかいをだいぼうけん
4-36 異世界からの戦士(星のカービィ Wii)
4-37 星の〇〇〇〇クリア/グランドサンストーン(星のカービィ トリプルデラックス)
4-38 グリーンストーリーズ(みんなで!カービィハンターズZ)
4-39 明日からもずっと、ベストフレンズ。
4-40 ぼうけんのはじまり/オリジナル ショート ver.
DISC5
5-01 お好み究極チョイス味
5-02 VS. ワドタンク(星のカービィ Wii)
5-03 白熱!ボスバトル(星のカービィ Wii)
5-04 とびだせ!奥へ手前へボスバトル(星のカービィ トリプルデラックス)
5-05 VS. 悪のカンパニー(星のカービィ ロボボプラネット)
5-06 ヒストリー オブ デデデ(カービィファイターズZ)
5-07 己が精神との闘い(星のカービィ ロボボプラネット)
5-08 強大なボスとの決戦(カービィのすいこみ大作戦)
5-09 すくえキングダム!しれんクエスト(みんなで!カービィハンターズZ)
5-10 このせかいをすくえ!しれんクエスト(みんなで!カービィハンターズZ)
5-11 ヤラレ(星のカービィ)
5-12 折れた心(星のカービィ ロボボプラネット)
5-13 みちはながいぞ…/真 格闘王への道(星のカービィ トリプルデラックス)
5-14 マックスハッピータウン!!(みんなで!カービィハンターズZ)
5-15 アナザーディメンションヒーローズ
5-16 The Legend of Last World
5-17 異空間ファンファーレ(星のカービィ Wii)
5-18 異空をかけた戦い
5-19 英雄は心の槍に/異空の静寂(星のカービィ Wii)
5-20 めでたしカービィ
5-21 遥か底へ/遥かなるハルカンドラ(星のカービィ Wii)
5-22 異空をかけた剣王との戦い
5-23 THE END…?
5-24 バンダナワドルディが、きたよ!
5-25 デデデ大王さまが、きてやったぜ!
5-26 メタナイト見参!
5-27 リック&カイン&クー大集合っ!
5-28 ヘイ、ヘイ、マルクがやってきたのサ!
5-29 ひょっこりグーイ!
5-30 おまたせ!アドレーヌ&リボン
5-31 ダークメタナイト…現る!
5-32 参上、ドロッチェ!
5-33 ブラボー!マホロアがキテアゲタヨォ
5-34 タランザが、おみとおしなのねっ!
5-35 秘書スージー、くじょいたします!
5-36 三叉一閃の巫の熱情
5-37 だいだんえんの、おもいでたち。
5-38 ゆうしゃおひるね
5-39 三魔官シスターズ、恩義を…返す!
DISC6
6-01 審判の夢見鳥:バルフレイナイト
6-02 ナイトメアーズバトル
6-03 ダーククラウディ
6-04 VS. マルク/スターアライズ ドリーム ver.
6-05 ダークマター イン ザ ハイパーゾーン
6-06 おとめたちのやみとのたたかい
6-07 ダークミラージュ
6-08 真!ドロッチェ団のテーマ
6-09 覇王戴冠 ~OVERLORD~
6-10 月魄のファントム
6-11 幼き日に視たデウス・エクス・マキナ
6-12 破の咆哮
6-13 組曲:星羅征く旅人 第一楽章:星砕きの戯れ
6-14 繭の響応
6-15 組曲:星羅征く旅人 第二楽章:胚子の器
6-16 天の慟哭
6-17 組曲:星羅征く旅人 第三楽章:哀と渾天の翼
6-18 混沌の鳴
6-19 組曲:星羅征く旅人 第四楽章:生誕の希望
6-20 カービィパーフェクト!
6-21 ドロシア ソウル/スターアライズ ショート ver.(タッチ!カービィ)
6-22 ヘビーロブスター(星のカービィ ウルトラスーパーデラックス)
6-23 デンジャラスディナー(星のカービィ Wii)
6-24 リベンジ オブ エネミー(星のカービィ トリプルデラックス)
6-25 Fatal Error(星のカービィ ロボボプラネット)
6-26 淵源を巡る回廊
6-27 組曲:星羅征く旅人 最終楽章:煌めき星
6-28 STAR ARISE
6-29 「幸せ」だと伝えて
6-30 バッドボスブラザーズ
6-31 さよならカービィ:未来行く星のひと
6-32 カービィダンス(星のカービィ)
6-33 グリーングリーンズ

初回限定生産盤

初回限定生産盤※1
9,350円(税込)
CD6枚組 / KBCI-0008~13A

★トールサイズデジパック仕様(CD6枚組)
★アップデート第3弾の楽曲を含む233曲を収録
★サウンドスタッフの座談会が掲載されたブックレット(40P)
★三方背カートンケース入り
★PLAYBUTTON™(缶バッジ型音楽プレイヤー)
 『KIRBY ARRANGE SELECTION』同梱
★オリジナルイヤフォン同梱

※1:「初回限定生産盤」は、数に限りがあります。そのため、販売期間中であっても販売を終了する場合があります。

PLAYBUTTON『KIRBY ARRANGE SELECTION』

カービィシリーズのサウンドトラックから厳選した8曲を収録!

これまでの「星のカービィ」シリーズのサウンドトラックに、ボーナストラックとして収録された特別なアレンジなどから8曲を厳選し、缶バッジ型(直径4.5cm)音楽プレイヤー「PLAYBUTTON」に収録!イヤフォンを挿すだけで、レアなカービィ楽曲をお楽しみいただけます。
※PLAYBUTTONに収録された曲の入れ替え・追加などはできません。

収録楽曲

  • ステージメドレー/アコースティック ver.
  • ボスバトルメドレー/エレクトロニック ver.
  • 空の夢と、虹の泉で
  • サイゴノタタカイ
  • デデデデラックス!!!
  • 月下に永遠なる眠り花
  • エレクトロ!カービィ
  • バイバイカービィまたあした!

通常盤

通常盤
6,600円(税込)
CD6枚組 / KBCI-0008~13B

★トールサイズデジパック仕様(CD6枚組)
★アップデート第3弾の楽曲を含む233曲を収録
★サウンドスタッフの座談会が掲載されたブックレット(40P)
★透明PETクリアケース入り

「星のカービィポータル」限定購入特典

「星のカービィポータル」限定購入特典
スペシャルイラストカード(6種)

「星のカービィポータル」直販ページより、『星のカービィ スターアライズ オリジナルサウンドトラック』の初回限定生産盤または通常盤(KBCI-0008~13AまたはKBCI-0008~13B)のいずれかをご購入の方に、先着でスペシャルイラストカードをプレゼントします!

表面には開発スタッフにより描かれたメモリアルイラストで、光沢加工で特別感あふれるカードとなっています。また、裏面には制作過程のラフスケッチを印刷。B6サイズで見ごたえバッチリです!

※特典は終了となりましたので、ご了承ください。

「星のカービィポータル」直販ページ 二次予約はこちら

『星のカービィ スターアライズ オリジナルサウンドトラック』に同梱のブックレットには、
本作のゼネラルディレクターとサウンドスタッフによる座談会が掲載されています。
2019年2月14日の発売を記念して、本サイトでは、ブックレットに掲載しきれなかった
ちょっとしたエピソードを特別公開します。ぜひご覧ください。

ニューフェイスを迎えた集大成タイトル

熊崎
『スターアライズ』のテーマのひとつに、25周年の節目となる王道カービィの「集大成」を目指す、というものがありました。作曲に関してはハル研究所サウンドスタッフの、リードサウンドの安藤さん、原点である初代からずっと作られている石川さん、あらためていかがでしょうか。
安藤
このプロジェクトは「初代を意識しているのかな」という印象はあったけれど、本編はわりと直球の王道のものを作ったという感じが強いですね。『ロボボプラネット』のときは風変わりな曲調や音で面白がらせようみたいな意図があったけれども。
石川
多少意識はしましたが、コンポーザーとしてはそんなに集大成だからという気持ちでメロディーや和音を作ってはいないですね。
熊崎
そうでしたね。メインテーマとなるフレーズも、それを作ろうとしたのではなく、それぞれの発想を活かして、自然体で決まっていきましたし(※サウンドトラック ブックレットに掲載)。そして、様々な苦労やキャリアを積んでこられた、ニューフェイスの小笠原さんは今回初めてカービィサウンド制作への参加になります。すごいプレッシャーもあったかと思いますが、いかがでしたか。
小笠原
はい、最初に作ったサブゲームの曲のときは世界観が別だったのでまだ少し気が楽でしたけど、やっぱり本編はプレッシャーを感じましたね。
熊崎
小笠原さんはこれまでのキャリアもあった方なのですが、最初の擦り合わせにはとても時間をかけていましたね。私も監修中の安藤さんがちょっと渋めのリアクションを続けたので、大丈夫かなぁと思っていたくらいです。先輩方、厳しかったですよね。
小笠原
そうですね。
熊崎
でもそんな師弟関係もいつも、見ていて良い関係だなぁ、と思っていました。最終的には先輩方も舌を巻く完成度となった、小笠原さん担当の「フォルアースに吹く風」についてはお話ししたとおりですが(※サウンドトラック ブックレットに掲載)、「古代の塔ピサーシャ」も、勇ましく素晴らしい曲に仕上がりましたし。……安藤さん、石川さん、どの曲かわかります? テッテテーン、テレレテレレレテッテテッテーン♪(メロディーを口ずさむ)
安藤
メロディーは石川さんぽいな。
熊崎
はい、正解です。実は、ポップスター編のメタナイトステージで流れる、口笛のフレーズを意識して作られたんですよ。
石川
あっ、なるほど。
小笠原
同じ塔ということで、そこからまず始めたんです。
熊崎
メタナイトのステージ曲を担当した石川さんも、このことは初耳なんですね。言われてみれば、私はそれぞれ全員を監修しますが、お互いそういうことはあまり話さないですもんね。
石川
そうですね。私らは大抵のことを、言葉ではなく音と数値で、やりとりするんで。
小笠原
それにこの曲を作っていたころが制作の一番忙しい時期でしたので、話す時間も少なく、以心伝心で作っていた気がしています。
熊崎
第4シナリオと言われる宇宙編に入ったとき、はじめて作曲者が3名混在することになります。期待の新星が加わるその流れも、新展開を演出する上で美しいなと思って分担しました。しかし本編開発中はとにかく忙しかった。それが一段落する前あたりから、無料アップデートでは集大成タイトルらしいものを段階的に盛り込もうと考えたのですが、その際はあまり縛らず、また誰のためでもない、サウンドスタッフたちの素の作家性を活かした曲を作っていただこうとも考えていました。
石川
そんななかで過去の曲の引用で、『タッチ!カービィ』から「ドロシア ソウル」のショートバージョンが入っているんですが、「休憩」のシーンに割り振られていて……。ラスボスの曲で「休憩」ですよ?
一同
(笑)
石川
「これは熊崎流のやり方だな」と。だから先に「集大成だ」って言われていなかったら、「この曲を休憩に使ってどうするんだ」って言いに行ってたと思います。
熊崎
あれは……休ませたくなかったんです(笑)。休む間もなく戦いが続くという、一種のトランス状態のような感覚に浸ってほしかったので。無料アップデートによる最難関の追加モードですし、シリーズの中でもパンチの効いた曲を入れたい意図もありました。あの曲は、石川さんの秘めたる作家性がもっとも表れているような1曲ですから、活かせる機会をうかがっていました。

ボイスの量はまるで“七魔官”!?

熊崎
今回、ニューフェイスの小笠原さんには先輩方も驚くような手腕を発揮していただき、たくさんのカービィらしい効果音を作ってくれたお話は先ほどしましたが(※サウンドトラック ブックレットに掲載)、声優さんの収録にも立ち会っていただき、効果音に続きボイスについても実際にゲーム中に組み込むところまでお願いしました。
小笠原
はい。
熊崎
ボスのボイスは『ロボボプラネット』のプレジデント・ハルトマン戦を見てもらい、「こんな感じで最近は作っています」と説明したのを覚えています。当時、ハルトマンのボイスは、声優さんからいただいた感情が込められた演技の音声を安藤さんにゲーム用に調整していただき、私とプログラマーで組み込んでいました。キャラクターボイスというだけでなく、あの場面に合わせたゲームのためのサウンドの一部として磨きます。BGMと一体化しているものを目指したのですが、あの声ありきでハルトマンの戦闘曲は完成するほどにしたいと考えていたんです。それで今回も、それを聴いてもらって「こんな感じに場面に合ったものに」と三魔官のボイスを入れていただきました。
小笠原
そうですね。ボイスを効果音として作ること自体は、過去の作品などを参考に調整したのでやりやすかったんですけど……。ゲーム中に入れるにあたっては、これほどの種類のボイスが鳴っているものは今まで作ったことが無かったので、音量をどれくらい出すのかなどバランスをとる難しさを感じました。
熊崎
私の考えていた以上にだいぶいろいろなアクションで鳴っていて、これは凄いと。小笠原さん勇気あるなぁと思っていました(笑)。
小笠原
僕としては、せっかく声優さんが演技されたものをいただいたのだからしっかり使いたかったですし……
熊崎
それで小笠原さんには、効果音のリストと「このタイミングでこれを鳴らしてください」というプログラマーへの指示書も書いてもらいました。その仕事は『トリプルデラックス』あたりからは、私とプログラマーのマンツーマンで、二人三脚でやっていたんですけど。
小笠原
はい、今回の三魔官はいくつもリストを作りました。
熊崎
それがあまりにも細かく几帳面な指定だったので、いつしか三魔官担当のプログラマーの谷藤からは“デス小笠原”と呼ばれていたんです(笑)。1人目である青の三魔官が半分くらいまで仕上がったときに、赤の三魔官の膨大なリストがポーンときて。そしてその組み込み途中に黄色の三魔官がくるという恐ろしさを込め“デス小笠原”と呼ばれてて……(笑)
小笠原
あの……少しでも先行してやれればいいなと、何段階かに分けてリスト制作をやっていったんです。そうしたら組み込んでくれたプログラマーの谷藤さん、「七魔官までいる……!」という夢でうなされたとか……(笑)。
一同
(笑)
熊崎
入れても入れても作業が終わらず、次のリストがくると。
小笠原
「七魔官」と感じさせてしまうくらい、たくさんのバリエーションを入れてたんです。
熊崎
でもその結果、あの繰り返し遊んでもプログラムされたパターンを感じさせない、キャラクター性がより強化された戦闘ボイスに仕上がったんだなと……。はじめてにして小笠原さん、さすがの仕事だったと思いますよ。

あえて控えめプレイヤーボイスに隠されたヒミツ

熊崎
石川さんには、無料アップデートで追加される「ドリームフレンズ」のボイスを担当してもらいました。ボスのボイスはわりと戦いの舞台で鳴るということもあり、ある程度はエネルギーがあっていいんですけど、プレイヤーボイスについては「できるだけ小さい音で」っていうテーマにされていましたね。
石川
そうですね。マイキャラですし。
熊崎
例えばスージーが技を使うとき、大技であるにも関わらず、最初に石川さんがあげてきた指定では声がものすごく小さなバランスで入っていたんです。スージーの調整担当だった企画の遠藤からも「声が全然聴こえてこないけど大丈夫でしょうか?」と、私に相談が来ていて。はじめは、それほどまでに小さい音で組み込まれていたのですが、これは何回も技を放つと、同じような声で「てやー!てやー!」っと繰り返し発せられることでむしろ感情移入がしづらくなるのではと、おそらくそういうふうに考えて作られているんだと思うんですが、いかがでしょうか?
石川
そうですね。あと、こういう言い方もなんですが、プレイヤーがボタンを押したときに出る声なので、声優さんに1秒しゃべっていただくということは、ユーザーさんに1秒待っていただくということなんです。最初は「おっ、しゃべってる。面白い」って思うんですけど、「私はしゃべってます」っていうふうに声のほうが主役になってしまうと、ユーザーさんが無意識に聴き手に回ってしまって、遊びに集中しきれなくなってしまうんですね。声優さんには申し訳ない話なんですが、これはもうゲームの宿命というか……。 だから、ボタンを連打しても大丈夫なように、しかも100回、1000回と聞いても飽きないようにする。それが実は、ものすごく難しいことなんです。
熊崎
わかります。最近の音声のあるアクションゲーム開発においてもどう調整するべきか、とても難しいテーマですよね。では具体的にどのような調整をしているんですか?
石川
声は、注意して聞いたらちゃんと鳴ってますよという程度に下げて、攻撃音をメインに作っていました。ボタンを押したときにドカーンっていう爆発音が聞こえたら、爆発音がメインで爆発音の後ろに薄く声があるような状態にするわけです。そしてその声は連打に耐えられるようになるべく短いものにして。そうやって何時間遊んでも飽きないように調整していくんです。ですから、小笠原さんがボスとして作った三魔官のバランスと、私がマイキャラとして作った三魔官のバランスでは、マイキャラの三魔官のほうが声は小さいはずです。
熊崎
なるほどです。若い感性の小笠原さんと、初代からの石川さん、2人のボイスに対する意識がそれぞれ違ったのですが、ボス用とプレイヤー用で住み分けられて、それぞれの多様性ある考えも反映されている良い分担になったかなと思っています。他にもボイスについて何かエピソードはありますか?
石川
クリーン能力でボタンを押したときに聴こえるナゴの音は、バッシューンっていう音の後ろでうっすらと「ニャー」っていうネコの声が混じってますよね。その素材になっているのは、いまは亡きトムくんという熊崎さんの飼い猫の声です。
熊崎
そうですね。『ロボボプラネット』の星の夢の叫び声に、彼の声を使っておりまして。まあ、チームでも彼にしかできない演技でしたので。
石川
熊崎さんにナゴ用にトムくんの声を使っていい? って聞いたら「いいですよ」と言うから、あいよって入れました。ネコの鳴き声を前に出すと、ゲームのなかに突然実写が出てくるみたいな感じで突然そこだけ生々しくなってしまうから、ノイズで作った攻撃音の後ろに、ガラス越しに聞こえるような感じで「ニャー」っていう声を混ぜたんです。ノイズと渾然一体になったニャーっていう声を、1つの攻撃音として設定してあります。
熊崎
もともと野良ネコだった頃からダミ声な彼でしたが、本当に良い仕事をしてくれました。使っていただきありがとうございました。
石川
あとはそうだな……。例えばグーイが舌を出すときの、声と効果音の中間みたいな音は、『星のカービィ3』のときに自分が作ったデータを引っ張り出してきて今回用に作り直しました。こんなヘンなものを作るのは俺しかいないだろうなと。声っぽい効果音は波形のスイープといって、ひょっとしたらゲームサウンドの世界では失われた技術と言えるようなものかもしれません。過去の音を引っ張り出してくるのはファンサービスのように思われるところもあると思うんですが、誰もやらなそうなことを失われた技術でやりながら、自分が「長く生きる意味」はこういうところにあるのかなとか、そんなことを考えながら作っていました。
熊崎
はい。シリーズの要素を活かす場合もファンの方へのサービスだけではなく、作品に必要な要素として選ばれているものがほとんどですものね。その上で事実、過去のキャラクターの登場はお客さんに望まれている部分もあるわけですが、今風にアレンジした方がいいのか、あの当時のキャラクターがそのまま蘇った方が喜ばれるのか、いつもすごく悩ましいところです。社内の原作担当者が作成したとしてもいろいろな考え、新しいイメージがありますので正解は1つではないのです。いっそもう出さない方が良いのでは、という選択も出るくらい悩みます。ですが今回は「集大成」のタイトルとして、欠けてはならないキャラクターたちが多く、また復活可能な貴重な機会でもありました。それで考えた結果、かつてのキャラクターを彷彿とさせる、原点を感じさせる音を選んで、それを馴染むように調整してもらうということをお願いしました。本作は難易度や登場キャラクターも含めてですが、今の時代の小さな子供たちにも原点に触れて楽しんでもらえる、またと無い良い機会になりました。スタッフの近所のお子さんたちの間でも、話題になっていましたし。マルクの笑い声とか。
石川
そのマルクの声ですがあれは結局、2種類入れましたね。
熊崎
そうです。『スーパーデラックス』バージョンと『ウルトラスーパーデラックス』バージョンですね。とある場所で2種類聴けますので、ぜひ聴き比べてみてほしいです。
石川
熊崎さんからは、最後の最後に「あと1だけ上げて」って音の強さの数値を上げるように言われて、競り合っていたりもしましたね。効果音に限らず楽曲でもそうなんですが、最初80だったものを、ここは95で、って言われて、じゃ90でって私が答えると、もう一声93で!みたいに競り市のような(笑)。 それにしても、実際に遊んでみて思っていた手応えと違った場合、効果音のパラメータの数字をいじって手元で追い込んでいくのと、スタジオを借りてもう1回声優さんに来ていただくのとでは、その手間暇が100倍、1000倍じゃきかないくらい違ってきます。そこはとても難しいことだなといつも思っていますね。

身近なもので意外な効果音が

石川
ボイスに限らず、効果音ってデモを鑑賞者として見るときと実際に遊ぶときで、根本的に違ってくるんです。たとえばフレンズれっしゃの「シュッポー」って音なんですけど、あれは「フレンズれっしゃ」って画面に大きく出るときとボタンを押してジャンプするときの音は別の波形を使ってるんですよ。同じ音の波形を使い回して数値だけ変更すればいいかと思ったら、うまくいかなくって。どっちも夜中に、私1人で栄養ドリンクの空き瓶を洗って吹いたものなんですけど(笑)。
熊崎
はい。同じような音でもよく、それぞれ違う音素材にしていただきますものね。具体的にはどのような違いか、皆さんにお話しできますか?
石川
文字が出てきて大きい音を鳴らす場面では、歪み感がどうしても必要だったんです。だから波形を歪ませて組み込んで、鳴らしてみて、歪み方が足りないって戻って、歪み方を変えてまた組み込んで。今度は歪みすぎた、ってまたやり直して……。その歪み方だけで、半日ぐらい試行錯誤してたんです。それで結局、歪ませるものと、ボタン押したときに周りに馴染んで鳴る音とを、個別に作ったわけです。 つまり、何度も言うようですが、鑑賞者として聞くときと、自分が主体で操作しているときとでは、音の聴こえ方がまるで変わってしまうわけです。似たような音であっても、数値だけをいじるのではなく波形レベルから変えないといけなくなるケースも出てくるんですね。
熊崎
よくわかります。ぜひ皆さんプレイしてみてその違いを聴いてみてください。そうでなくとも石川さんが栄養ドリンクの瓶を吹いた「ポッポー」だと思うと、また楽しいプレイになるかと思います。
石川
カーリングの音は、空き缶をグーで殴りましたね(笑)。
熊崎
アイスのフレンズ能力のツルーガカーリングですね。それが壁に当たったときの、コンっていうあの音。
石川
ゴミ箱をあさって、空き缶を取り出して(笑)。
熊崎
音声もそうですが、すぐ試せて繰り返し調節できることもあって、けっこう身近なスタッフや道具で工夫して録ることもありますよね。

現場スタッフの渾身の熱量が集う!? エンデ・ニルの声

熊崎
声優さんだけでなく、ゲームを理解している開発スタッフの声を活かしたボイスもあります。その1つにエンデ・ニルの最終形態、つまり第4形態のときの声みたいなものですが、あれはエンデ・ニル自体が何者にでもなれる摩訶不思議な存在、とされてきたものなので誰か1人の声ではない「様々な声を入れよう」としたこと、覚えていますか?
安藤
たしか、3人くらいで……
熊崎
そうですね、4人の声です。ゲーム内のボイスではおなじみの安藤さん、比較的若い声の小笠原さん、それから女性の声も欲しかったので『みんなで!カービィハンターズZ』ディレクターの東藤さん。そして私。4人の演技、声が混ざった鳴き声をやってみよう、って。
安藤
そういえば何て言ってたか、覚えてないなあ。
熊崎
「イロハニホヘト、カービィ〜」です。
安藤
あー、そうか。
熊崎
全員同じ言葉で、「イロハニホヘト、カービィ〜……」みたいに発して別々に録りました。私が言ったら安藤さんが、「あ、それでいく」って言ったんですよ(笑)。
安藤
でも録っているときはどんなやつが言ってるのか、よくわかってないんです。だって絵ができてないからね。
熊崎
確かにそうですね。
安藤
それに石川さんはわかりませんが、私はストーリーもちゃんとは知らないのね。あ、最後にこういうのが出てきて、そういうふうになるんだーっていうのはわかるんですけどね。
熊崎
それも、はじめにちゃんと説明した気がするんだけど……
安藤
説明では、実はよくわかってなかったりするから……
一同
(笑)
安藤
で、録った声はそのあとゲームが出来てきてからいろいろ混ぜたり、いろいろエフェクトをかけたりして合わせていってね。
熊崎
そうですね、結果的には誰の声でもない、摩訶不思議なものに仕上がったかと。その前のエンデ・ニルの魔神形態と天使形態は、現場スタッフは作業が山積みだったこともあって、私の叫び声を録ったもので、デデデ大王の声と同様に大きく加工をしていないものだったりしますが、あの声については何て言いますか……限界いっぱいいっぱいだった開発中の、最後、出し切った渾身のエネルギーと熱量が込もっているような……。
一同
(笑)
熊崎
もう、本当にあの収録時は今にも倒れるかってくらい、限界を超えてたときなんです。最後は誰か1人でも楽しんでもらえるならと奮い立たせ、サウンドスタッフも含めてですがみんな、ちょっとおかしくなるかというくらいの、ハル研究所スタッフ総力戦での開発になりましたから。

もうこれ以上はない!?限界を超えて

熊崎
そんな長い苦難もありましたが、この座談会をサウンドトラックのプロデューサーとして岡田に立って企画してもらい、こんなにフランクに開発の空気を語り合える機会をもらえて、とてもありがたく思っています。
石川
ふだんみんなそろってこんなにしゃべることってないですよね。打ち上げみたい。
熊崎
まさに、座談会打ち上げですね。石川さんとは話す回数は多いんですけど。監修の時もよく話しますが、夜の食堂とかでも奇妙な話を延々と……。
一同
(笑)
熊崎
小笠原さんも、振り返ってみていかがでしたか?
小笠原
BGM、効果音、ボイス、そして座談会を含めて、たくさんのはじめてで大変でしたが、なんとかなってホッとしました。
熊崎
今回、新たに可能性を秘めた若い人が大活躍してくれたことは、とっても嬉しく思います。厳しい開発でしたがプレッシャーに負けず、本当に最後までよく頑張っていただきました。では安藤さんは、いかがでしょう?
安藤
今回は本当に規模の大きいたいへんな曲が多くて。ラスボスクラスの、すごいサイズのオーケストラ風の曲を、今回ほど作ったことはないねぇ。でも、「集大成だしそういう特別な曲ができたら喜ぶ人がいるんじゃないか」って言われると、そうだよなーって。どんどん入れ込んで、なんか結局全部大変になっちゃうんだよね。
熊崎
安藤さんには今作では途中で私に「そこまでやる? もういいんじゃない?」って言われたのが印象的です。だけど、そう言いながらも安藤さんは作るのがとてつもなく速いんです。テーマも難しい、巨大な楽曲をお願いしてもすぐに、「出来た!」って両手をバッと広げて言いにこられて、信じられないくらい速くてびっくりするときがあります。
安藤
うん、よく作ったよね。うん、もう、これ以上はないよね。
熊崎
(笑)。たしかに……さすがにこれほどの数の大きな楽曲が詰め込まれた星のカービィを作ることは、もう、ないかもしれませんね。
この他にも、この場ではご紹介しきれない様々なエピソードがサウンドトラック同梱のブックレットに収録されています。もしもご興味ありましたら、どうかお手にとっていただければありがたいです。
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