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仕事内容【プロデューサーの仕事】『星のカービィ25周年記念オーケストラコンサート』を終えて

2017年08月07日:岡田

こんにちは!『星のカービィ25周年記念オーケストラコンサート』のプロデューサー、岡田です。

ハル研ブログでの登場は、ニンテンドー3DSソフト「カタチ新発見! 立体ピクロス2」の時以来ですね。あの当時は、ゲームを制作するディレクターだったのですが、今回は『星のカービィ25周年記念オーケストラコンサート』のプロデューサーを担当しております。

プロデューサーという職種に馴染みがない方もいらっしゃると思いますので、簡単に説明すると、今回のコンサートプロジェクトの制作全体の統括する役割(=何でも屋)です。
一昨年の夏くらいに、三津原社長から『星のカービィ25周年』を盛り上げるための検討チームを担当してもらえないか、と言われたのが事の始まりです。

その後、ハル研社員全員から25周年のアイディアを募集した際に、サウンドクリエイターの酒井から「カービィ25周年コンサート」の企画提案を受けました。
当初は、「カービィ音楽をフルオーケストラで演奏する」というシンプルな企画でしたが、カービィの単体コンサートを主催すること自体、ハル研にとって、とてつもなく大きなチャレンジでした。予算はどうするのか、スタッフは足りるのか、内容は誰がまとめるのか、関係部署・社外との調整は誰がやるのか...など、実現するためには数え切れないくらいの課題がありました。

この件も、ゲームもそうですが、新しい企画というのは、アイディアはあっても実現に至るケースはほんの一握りなのです。
プロデューサーは、これらの課題に対して、地道に一つずつ分析し、課題をどうすればクリアできるか計画し、実際に行動に起こし、企画実現の必要性と可能性を高めていかなければいけません。

大変さは見えていましたが、自分自身、カービィ音楽のポテンシャルを感じていましたし、どうせオーケストラでやるんだったら盛大にやりたいなぁ...と思っていましたので、覚悟を決めて動き出しました。
幸いにも、企画発案者である酒井がコンサート開催の経験がありましたし、カービィに精通するゼネラルディレクターの熊崎もいましたので、編曲、選曲などの演奏の中身については、2人に任せておけば何とかなるだろうと思っていました...なので、それ以外のざっくりした部分はボクがやろうと...(笑)

まず、企画を進めるにあたって、一番大事な企画の根幹部分、「どういう目的でこのコンサートを開催するのか」というところを固めました。プロジェクトの軸となるコンセプト固めですね。予算もスタッフも限られていますので、その中で、「何をどこまでやれば」多くのお客さんに喜んで、満足してもらえる水準に達するのか線引きしなくてはいけません。プロデューサーはそれらのバランスを見極めるのも重要なポイントだったりします。

『星のカービィ25周年』のプロジェクトでは、今までカービィをともに育ててくださったみなさんに対しての「感謝(ありがとう)」と、これからカービィに触れる方への「歓迎(ようこそ)」というテーマを掲げていましたので、そのテーマに見合うコンサートとは一体何なのかを、より深く掘り下げました。
もちろん、制作費を削りに削って"音楽を聴くコンサート"に特化するという見せ方も成立するとは思いました。
しかし、カービィの25周年の歴史というのは本当に価値が重く、コンサート会場にいらっしゃるお客さんが2000人いれば2000人なりの思い出があるんですよね。
そんなバックボーンを持った幅広い層のお客さんに大満足してもらえるイベントにするには、音楽だけではなく、カービィというキャラクター、ゲーム、世界を通じて、"カービィとの想いをみんなで共有できる空間にする"必要があると考えました。

こうしてコンセプトが固まってさえしまえば、あとはコンセプトに沿って、「シミュレーション⇒計画⇒実行」をサイクルして、やること・やらないこと決めていきます。
イベント予算を取り、コンサート制作会社と打ち合わせを重ねて、公演場所や公演回数を確定させたり、出演者にご登壇いただくためにご協力をお願いしたり、星のカービィ25周年Twitterや『星のカービィ ロボボプラネット オリジナルサウンドトラック』CDでコンサートの開催情報を発信したり、コンサートの幕間中に着ぐるみのカービィを登場させたり、演奏中にゲーム映像を投影すると決めたり、ケミカルライトを配ってみんなで夢の泉をつくろうとしたり、酒井に無理を言ってアンコールを2曲用意してもらったり、ランダムで出演者のサイン入りコンサートパンフレットを混ぜてみたり、はたまた、ニコニコ生放送で生中継を実施したり...本当に、日々、判断とアクションの連続でした。
2016年12月15日に、初めてコンサート情報を公開したその瞬間から、当日の会場に並んでいる間、演奏中、演奏の合間、演奏を聴いて家に帰った後まで、どうすれば満足してもらえるか、お客さんの気持ちを丁寧にシミュレーションしながら、考えに考え抜いて、一つひとつの答えを出してきましたし、また、実現のために限界ギリギリまで奔走したつもりです。コンセプトを固めるのは、プロデューサーである自分自身が逃げないための"覚悟"であったりもするんですよね。

全てにおいてこだわってきたコンサートですが、中でも、特にゲーム映像の使用に関しては、トコトンこだわったなぁと思います。どの曲にどんなシーンを使うかなど、映像の構成は全て熊崎にチョイスしてもらっていますが、それ以降の映像監修をすべて自分で行っています。生演奏と可能な限り合わせるために、秒単位で修正してもらったり、映像オペレーターにも確実にタイミングを合わせて欲しいポイントを指定したりなど、まさに鬼のような所業で、映像を担当してくださった方々には、大変、無茶なお願いばかりしていました。
ちなみに、1曲目、『星のカービィ25周年グランドオープニング』の締めのコンサートロゴのアニメーション映像は、自分で作ってるんですよね...「何でも屋」たる所以ですね(笑)。

このように、私自身、熱意を持って本コンサートの制作に取り組んできましたが、ここまでの大掛かりなイベントとして実現できたのも、関係者のみなさま、そして、カービィを支えてくださったみなさまの熱意とご尽力あってこそのものだと、切に感じています。
また、酒井や熊崎をはじめ、多くの制作スタッフの大きな熱意があったからこそ、「おどろき、たのしさ、あたたかさ」というモノ作りのポリシーをそのまま体現した"ハル研らしい"イベントになったのではないかと感じています。
ですので、もし、本コンサートを観てくださったみなさんの心に、何か響くものがあったのであれば、本当に嬉しい限りです。

これからも、『星のカービィ25周年』はまだまだ続きます。そして、その先へ...皆さんの予想を、良い意味で、大きく裏切る展開を続けていきたいと考えておりますので、どうぞこれからのカービィにもご期待ください!

最後に、『星のカービィ25周年記念オーケストラコンサート』に、ご来場くださった皆さま、ニコニコ生放送をご視聴くださった皆さま、今回は残念ながらご来場いただけず陰で応援してくださった皆さま、支えてくださったスタッフ関係者の方々、今回のコンサートに携わる全ての皆さまに改めてお礼を申し上げます。

本当に、ありがとうございました!!