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出張「GDC 2017」に参加しました

2017年03月10日:田子谷

こんにちは、プログラマーの田子谷です。
先日、アメリカ・サンフランシスコで行われた GDC というイベントに参加してきました。

GDC とは「Game Developers Conference(ゲーム開発者会議)」の略称であり、ゲーム開発者のための技術・制作物発表会のようなもの、と言うとイメージしやすいかもしれません。
会場には発表(セッション)を行う部屋が多くあり、ここで 5 日間に渡って各企業や団体により様々なテーマの発表が行われます。2016 年は「VR 元年」と呼ばれて、 VR コンテンツが多く話題にあがっていましたが、今回は特に VR 系の発表が多く行われていたようです。
また、発表のほかにも展示を行うスペースがあり、非常に大きなホールにたくさんの企業や団体が製品や制作物を展示しています。
参加者は、このなかから自分の気になるセッションを自由にチョイスして受講したり、展示を見て回ったりすることができます。

私はこれまでの仕事で Web ブラウザの開発やフレームワーク開発に関わっていたのですが、特に開発ツール(ゲーム開発を効率よく行うためのソフトウェア)に興味があったので、これに関連するセッションを多く受けました。
昨今、ゲーム開発はますます複雑化してきていて、ゲーム開発におけるツールの立ち位置は非常に重要なものになっていると思います。複雑でクオリティが高いゲームをいかに素早く簡単に作れるかは、このツールのクオリティによって大きく左右される、と言えると思います。
ただ、やはりと言うべきか、ツールの開発も一筋縄では行かず、簡単に作れることを追求するとできることの幅が小さくなってしまったり、パフォーマンスを犠牲にすることになってしまったりなど、常にトレードオフがつきものです。
しかし、そのあたりにどう折り合いをつけて利便性向上を目指すか、というところがツールづくりの面白みなのではないかと個人的には感じています。

話を戻して、今回受けたセッションの中では、特にインゲームでマップを編集するツールと、オブジェクトの配置を GPU で行うという話に興味を惹かれました。
「インゲーム」というのは「ゲーム内で」という意味です。
通常は専用の編集画面で作成したマップやデザインなどを、実際のゲームに組み込むことでモノが出来上がる、という工程をたどることが多いですが、インゲーム編集ではその名の通り実際のゲーム内でデータを編集してしまうものです。
そのセッションの題目自体はそのツールの紹介というわけではなかったのですが、デモでゲーム画面にまるでブラシで絵を描くように木や岩を配置していく様子が非常に印象的で、強く記憶に残っています。
ツールというと使いやすさが非常に重要ですが、しばしば利用方法が難解になってしまったり 、UI が複雑化してしまったりすることもあります。その点において、このツールはデモを見ただけでどういうものかが分かるような、非常にグラフィカルで直感的なものに感じました。

また別のセッションでは、マップ上にモノを配置するために一つ一つ手作業でバランス良くモノを置いていくような作り方ではなく、モノの「密度」を、ブラシを使ってテクスチャに描きこむような作り方について紹介されていました。このテクスチャに描かれた密度に合わせてモノを自動的に配置することで、簡単にオブジェクトを配置したり、クオリティにムラができることを抑えたりすることができるというもので、なるほどなぁと感心しました。
しかし、そのようなツールでもやはり良いことばかりではないようで、例えばゲーム内でマップ編集できることは直感的ではあるが、ツールとゲームの依存関係が強くなってしまう、などといったトレードオフがあるようです。

私にとって、今回がはじめての海外でのカンファレンス参加でしたが、世界で今何が注目されているかということを知ることができ、とても良い刺激になりました。
また、普段社内で開発しているだけでは見ることのできない他の制作現場や、見たことの無いような独創的な制作物に触れることでモチベーションが上がりました。
しかし、知識不足から理解が追いつけなかったセッションなどもあり、悔しさを感じる場面もありました。
新しい技術や進歩に胸を躍らせると同時に、まだまだ勉強することが山ほどあるな、と改めて感じさせられた1週間でした。

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