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仕事内容ゲームの企画書作りで大切なこと

2013年03月08日:熊崎

企画ディレクションの熊崎です。ここでは少しお久し振りですね。

3月に入り、だいぶ暖かくなって春の訪れを感じられるようになりました。
この記事をみていらっしゃる方のなかには、ちょうど就職活動まっただ中という方も多いのではないかと思います。

そこで今回は、ゲームを作る為に始めに必要になる企画書作成について、少しお話させて頂こうと思います。

ゲームを開発する時には、企画書と呼ばれる書類が必要になります。
この企画書作成は、企画ディレクションの行う様々な仕事の内のほんの一部に過ぎませんが、始めに用意すべき大切な書類になります。

もちろん、そんなものが無くても、言葉やジェスチャー、ホワイトボードがあれば企画を伝えることは可能ですが、企画のアイディアというものは、この段階ではまだ自分だけの想像上のもので、何も形がない状態です。

ちなみに、自分が初めてゲームの企画書らしいものを作成したのは中学の終わり...高校生の頃でしょうか。
とあるゲームコンテストに応募する作品作りの為に書いたのが最初と記憶しています。

それより前はというと、紙とルーレットで遊べるボードゲームのようなゲームやキャラクターの絵に体力や攻撃力などを書いたカードゲームなど、プログラムができない私にとって、紙とペンが唯一のゲーム制作ツールだったので、それで作れるゲーム作りに没頭していました。

そして、その時は企画書のようなものはありませんでした。
子供の遊びですし、いわゆる素人ですので当然かもしれませんが、それ以前にそもそも必要が無かったのです。

何故か。それは、人に伝える必要が無かったからです。

1人でゲームを作る場合、自分の頭の中で描いた内容に従って作ることになりますので、特に企画書が無くても、問題は発生しません。

ではなぜプロの現場や、ハル研の採用の応募要項にも企画書が必要とされているのか、と言いますと...ゲームは複数の人たちが集まり、チームで制作するものだからです。
大きなチームになりますと、何十名ものスタッフと協力して1本のゲームを作ることになります。

そういった時に、これからどういうゲームを作ろうとしているのか、全員でイメージを共有する必要があります。企画書にそのゲームの特徴や目指す所、面白いと考えるポイントなどが書かれていれば、開発スタッフもそうですが、様々な形でゲームに関わる他の部署の人にそれを見てもらえば、何を作ろうとしているかすぐに伝わるのです。

さて、ここまでの話で、面白い企画の出し方や、斬新なアイディアトレーニング法は全く出ていませんが、企画書を作成する上でとても重要なポイントが出てきたかと思います。

そう、その企画書を見て、作るべきゲームのイメージがちゃんと伝えられるかどうかが、とても大切だということです。

企画書を見る人の想像力や経験、価値観にも違いがあり、内容を的確に伝えるのはとても難しいことです。
企画が斬新であればあるほど、さらに難しいかもしれませんね。

操作してみなければ特殊性が伝わらないもの...
長くじっくり遊ばないと感動できないもの...
音と絵が合わさって初めて成立するもの...
色々な企画がありますが、やはりスタート地点は一緒です。

自分の頭の中で始まり、企画書に落とし込み、人に伝える。

もちろん、動く試作版を用意したり、音や映像と共に説明したりする場合もありますが、それも、人に伝える方法が違うだけで、やはり「どう伝えるか」という部分が大切なのです。

アイディアがいかに斬新で面白くても、それをスタッフ間で共有できなければ、そのゲームを完成させることがとても難しくなります。
そこで上手く伝えられなくて、最終的なお客さんに面白さを伝えるなんて、到底できないことになります。

また、伝える時、自分の得意技で表現すること、これも大事だと思います。

プログラムができれば遊べる試作を作る、サウンドができれば音楽にこだわる、求められる形式が書類であれば、その紙の上でどう表現するか...私は美大出身ですので、絵と図とを合わせて表現したりしますし、物語やテーマをキャッチーなテキストで表現するということも多用します。
後、ちょっぴりおしゃべりなので、話して伝えるというのも手段の1つにして、できる限り自分の考えをまっすぐに伝えようとしています。

頭の中にある面白いことをどうやって人に伝えるか。自分の得意技を見つけ出し、是非それを活かしてみてください。

最後に...
上手な企画書の書き方についてなど、世の中には既にそういったことが書かれた書籍も沢山あります。
キャッチコピーに始まり、コンセプト説明をし、まとめページで終わるという簡単なフォーマットもあるにはあります。

ですが、ゲームの企画というのは、企画ごとに特徴や条件が異なり、伝えるべき内容も違いがあります。
フォーマットはありますが、その先は未知なる新しい企画を発案した自分が、どう伝えるかを考えなければなりません。

そして、開発プロジェクトが始まれば、毎日が伝えることの連続になりますし、これは企画書の作成だけに限った話ではなく、チームで開発する以上、常に意識する必要があることなのです。

そして、未知の企画を伝える方法には、文字通り未知なので企画書の書き方も含め、まだ正解がありません。
模範解答の無い仕事、素晴らしいです。これが企画ディレクションの仕事の、面白い所かもしれませんね!

それでは、また。就職活動中の学生の皆さん、頑張ってください。