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仕事内容
執筆者:大原 タグ: サウンドクリエイター

祝Nintendo Switch版配信!『はたらくUFO』 vol.2

みなさん、こんにちは。サウンドクリエイターの大原です。
前作のスマホアプリ版『はたらくUFO』サウンド担当の酒井からバトンを受け、この度Nintendo Switch版『はたらくUFO』のサウンドを担当しました。

今作では、前作のBGM以外に、新たに追加されたステージに合わせたBGMを私が制作しました。

前作を遊んでいただいた方はご存知かもしれませんが、『はたらくUFO』のサウンドは、レトロゲーム風サウンドであることがひとつの特徴になっています。
この「レトロゲーム風サウンド要素を取り入れたBGM作り」というのは、私にとって初めてのチャレンジでした。
そして、このレトロゲーム風サウンドの制作は、想像以上に手ごわかったのです……。

というのも、私自身がレトロゲームを遊んだ経験がなく、当時のゲーム音楽を聴いたことはあるのですが、いざ自分が作るとなると、うまく再現ができないのです。
なんとなく「それっぽく」はなるのですが、なんだか違和感があってまとまりがない……。
ディレクターからもなかなかOKが出ない、という状態でした。
レトロゲーム時代のBGMは、使用できる波形の種類や発音数などが限られていたりと、様々な制約がある中で作られたBGMです。そのような環境下で、どのように工夫を凝らしてBGMが作られていたのかをきちんと理解しないと、現代のDAW(音楽制作ソフト)でレトロゲームらしさを感じられるサウンドを作り出すことはできなかったのです。

そこで、『はたらくUFO』サウンド生みの親、酒井から直々にレトロゲーム風サウンドの作り方についてレクチャーしてもらいました。
たとえば、今では当たり前に使用しているリバーブ(音に残響を加えるエフェクト)やディレイ(音を繰り返し再生することで、やまびこのような効果を出すエフェクト)などのエフェクトも、当時は使うことができなかったとのこと。なのでその代わりに、メロディパートと全く同じ音色、同じフレーズのパートを別で用意し、メロディパートとずらしてパンを振って、音量を調整、タイミングをずらすことで、疑似的に再現するという手法を教わり、今回のサウンドにも取り入れています。

また、『はたらくUFO』のサウンドは、レトロゲーム風サウンドと様々なジャンルの音楽をうまく融合させることも重要です。これが意外と難しく、レトロゲーム風の音色と他の楽器の音色をどのように使い分けるのか、質感をどちらに寄せるのかなど、バランス面にも気を使いながら制作しました。

何曲か作っていくにつれ、徐々にコツが掴めるようになり、ディレクターやチームメンバーからも「レトロゲームっぽい音がうまく取り入れられている!」と言ってもらえるようになりました。最終的には、『はたらくUFO』のサウンドの魅力を、今作でもしっかり引き継ぐことができたのではないかな、と感じています。

そのような背景がある中で作った新曲にも、あのお決まりのフレーズ「♪は〜たらっく ゆぅ〜ふぉう〜」が入っています!今作でも酒井がユル〜〜く歌ってくれました。よく聴くとハモリ方が違ったり、歌詞が変わっていたり、BGMによっていくつかパターンを変えているので、その点も楽しんでいただければと思います。

また、今作で新たに追加されたモード「エンドレスのせのせ」では、ある地点まで高く積んでいくと、背景の変化と共にBGMにも変化が起こります!ぜひ、記録に挑戦しながらBGMの変化も味わっていただけたら嬉しいです。

そして、今作は効果音もパワーアップしております!
たとえば、カブを引っこ抜くときのカブの声。6種類のカブそれぞれに専用の声をつけてみました。カブの声は開発スタッフの声が使われています。たくさんカブを抜いて確かめてみてください!

© 2020 HAL Laboratory, Inc. / Nintendo

また、ディレクターの記事で少し紹介されていた、Lボタンを押すと出る、UFOが身につけているコスチュームごとの「ナニか」にも、それぞれ専用の効果音がついていますので、そちらもぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。

他にも、お仕事が終わるとき(ステージクリア)のジングルがステージに合わせたアレンジになっていたり、ラボラトリーのステージでは音が反響したり…と、まだまだここだけではお伝えしきれないくらい、サウンドもデラックスな内容になっております!

ぜひ、サウンドにも耳を傾けながら、ユル〜〜い気持ちではたらいて(遊んで)みてくださいね。